三遠南信地域連携ビジョン

風土

風土 価値を高める

基本方針3 塩の道エコミュージアムの形成

三遠南信地域の歴史的な「塩の道」に沿った文化発信やプラットホームを整備することで、「塩の道エコミュージアムの形成」を目指します。

推進方針1 塩の道エコミュージアムによる文化の発信

中世に起源を持つ民俗芸能等の歴史文化、天竜川・豊川の流域に広がる森林、浜名湖・三河湾・遠州灘等の貴重な自然、地域固有のものづくり文化など、多様な地域資源を活かして、地域の歴史・文化で培った「塩の道」に沿って、地域全体をエコミュージアムとして連携を図ります。


①歴史・文化資源の保全と風土記ネットワークづくり
 三遠南信地域の民俗芸能をはじめとした特色ある歴史・文化資源を発見するとともに保全を図り、歴史や風土等をテーマとしたネットワーク化を進めます。

【事業イメージ】
  • 歴史・文化資源の保全と発掘のための三遠南信地域の文化財を指定する制度の創設
  • 民俗芸能の担い手確保や育成を支援する市民団体・NPO法人の広域的活動の支援
  • 地方自治体と大学等が一体となった歴史・文化資源の調査・研究・活用と公開講座等の啓発
  • 圏域内の美術館、博物館、図書館の交流と連携
  • 民俗芸能の維持・継続化や民話の伝承を総合的に支援する窓口の設置
②ものづくり文化の啓発と産業観光ネットワークづくり
 本圏域のものづくりは地域の中で生まれ、成長を遂げた産業であり、三遠南信地域は現代日本を支えるものづくり文化を有しています。こうしたものづくり文化を世界に発信するために、産業観光拠点のネットワーク化を進めます。

【事業イメージ】
  • 三遠南信ものづくり文化を支える産業遺産、技能、技術の発掘と認定
  • 特徴あるものづくりのテーマ(農林業、楽器、バイク、自動車、精密、お菓子等)をネットワーク化した産業観光街道づくり
  • 小・中学生等将来の人材育成や国内外のビジネスマン等グローバルな連携の契機となる産業観光づくり
  • 見せる工場づくりに対する支援制度(施設・設備等への助成)の創設
③多様な自然資源の保全とやすらぎのネットワークづくり
 流域圏に存在する多様な自然・生態系を保全し、温泉、食材等の豊かな自然がもたらす固有資源を活かした「心と体」のやすらぎネットワークづくりを進めます。

【事業イメージ】
  • 流域圏固有の自然・生態系(天竜川・豊川と上流の森林、浜名湖、三河湾、遠州灘等)の保全と、環境学習プログラムやエコツーリズムの開発
  • セラピー効果のある森林、温泉等を活かした健康づくりに着目した観光開発と、地域医療機関や医療関連先端技術企業との連携
  • 地域食文化や豊かな地域食材の地産地消を推進する店舗との連携

推進方針2 エコミュージアムのプラットホームづくり

歴史・文化、ものづくり文化、自然など、多様な地域資源のネットワーク化を推進し、エコミュージアムの担い手の育成・確保や、三遠南信地域ファンの拡大を目指したプラットホームの形成を図ります。


①エコミュージアムのプラットホームづくり
 歴史・文化、ものづくり文化、自然など多様な地域資源のネットワークを形づくるために、エコミュージアムの土台となるプラットホームづくりを進めます。

【事業イメージ】
  • 「塩の道」を日本風景街道として活用・発信するためのNPO法人等の体制づくり
  • 三遠南信デジタルアーカイブの整備
  • 道の駅を利用した三遠南信地域情報ネットワークの整備
  • サイクルトレインのJR飯田線・天竜浜名湖線への導入、豊橋市の路面電車、佐久間レールパーク等の鉄道資源を利用したイベントの開催など地域の鉄道の活用
②エコミュージアムの担い手づくり
 観光客の地域文化に対する理解を支援するために、観光ガイドなど担い手の確保・育成を進めます。

【事業イメージ】
  • 観光振興に関連した組織の連携と、観光ガイドの確保(団塊世代の採用等)
  • 県境を越えた交流と情報の共有、研修による広域観光に対応できる観光ガイドの育成
  • タクシー会社をはじめとする観光関連産業と観光ガイドとの連携
③三遠南信地域ファンづくり
 三遠南信地域の情報発信力を高め、地域固有の商品・サービスの提供を図ることにより、三遠南信地域のファンを拡大します。

【事業イメージ】
  • 浜松市、豊橋市、飯田市等の圏域内の拠点都市の中心市街地や、東京など大都市部での三遠南信アンテナショップの開設
  • 三遠南信地域全体を対象とした広域観光マップの作成
  • 特産品を組み合わせた商品開発や、ネット販売機能の環境整備